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ファンダメンタル講座

2007年 世界大激変!〜 宇野正美氏(リバティ情報研究所所長)
 激変するといわれる「亥年・2007年」、宇野さんは世界に「晴天の霹靂」のようなことが起こると予測します。
それは、米国によるイラン攻撃です。ブッシュ大統領は国内の反対を押し切って、イラクへの増派を決心しています。「もし、ここで撤退すれば、イスラエルが危ない」が最大の理由。危険な賭けですが、「イスラエルを守る!」が米国の保守派にとって最高命題。07年6月頃が危ない?!


 日本の還暦は60年周期だが、ユダヤは旧約聖書に則って40年周期。今より40年前の1967年6月に、ユダヤ人はエルサレムに念願の帰還を果たす。それがイスラエルだ。紀元70年に世界へ散った彼らは、集いの別れの挨拶が「来年こそ、エルサレムで会いましょう!」だった。ところが、エルサレムに帰ったものの神殿を建てられずに、40年が過ぎ去った。

 昨年夏、捕虜の拉致をめぐってイスラエルとヒズボラが交戦。結果、イスラエルが建国以来の敗北を喫した。イスラム圏の真ん中に位置しいているイスラエル、その弱体化はいまや米国の庇護なしには生きていけない。他方、昨年暮れの死刑執行でサダム・フセインはイスラム(スンニ派)の殉教者となった。スンニ派とシーア派の対立もこれから激化する。

 以前、私はイラクに2度住んだことがある。その頃目についた対立は一切なかった。しかし、今はひどい抗争に入っている。テロで爆破され負傷者が出たとして、スンニ派の負傷者がシーア派の救急車で運ばれると、再び帰ってくることはない。これは一例で逆もまた同様。ところがこの救急車、圧倒的に多いのがシーア派だ。薬品も電力もまたしかり。

 今年に入ってブッシュは、「イラクへ米軍22000人を増派し、そして07年11月には治安のすべてをマリキ首相に渡す」という声明を出した。撤退すべきこの時期に、なぜ増派なのか? この謎を解読すれば「ユダヤ問題」に他ならない。そもそもイラク戦争を始めた大義名分は大量破壊兵器疑惑だったが、真の目的は、イスラエルを守るためだった!

 米国・新保守派のネオコンの多くはユダヤ人で、イスラエルとは恋人敵関係にあり、同国を守るためには何でもする。これをシオニスト思想という。つまり、イスラエルを守るには、イラクを叩き潰す必要があり、そのため米国の軍事力を利用した。スンニ派とシーア派の叩き合いに今、発展しているが、これはユダヤにとっては快哉事に他ならない。

 米国が、もしイラクから撤退したらどうなるか? アフガンのタリバンが直ちに復活するだろう。皆、パキスタンの山岳に隠れているのだ。また、中東全域はイランを中心とした反米シーア派が勢力を増すだろう。彼らには石油がある。他方、イスラエルはどうなるか。当然、孤立無援になる。そのためにも「米軍の撤退」だけは絶対阻止しなければならない。

 米軍を撤退させない方法、それはイランへの先制攻撃だ。火の手が上がったら米軍は逃げられない。米軍がイラクにいる限り、妨げられることなくイスラエルのミサイルはヨルダン、イラクの上空を飛んでイランを攻撃できる。第5次中東戦争の勃発であり、やがて第3次世界戦争に突入する。火を吹くのはいつか? 帰還40年目の07年6月頃ではないか。

 先日、イスラエルの首相が訪中した。これは重要な意味がある。いま、中国にまとまった石油を供給しているのがイランとシリアだ。イスラエル首相は、「もし、両国を攻撃したとき、中国は目をつぶってくれ」と頼みに行ったと言う見方がある。中国は新型国産戦闘機の開発に成功したが、その技術の80%はイスラエルと目されるが、それを手土産として・・・。

 第二次戦争に勝った米英中仏露の5ヵ国は、いち早く核を持ちIAEA(国際原子力機関)を作り、NTP(核拡散防止条約)を制定した。これは日本とドイツが自分たちに復讐しないための監視機関だった。但しこれには抜け穴 − 平和利用(原子力発電所)ならばいい 
− があるが、そこから出るプルトニウムから核兵器が作れることは周知の事実。

 先日、長崎に行った私は、原爆投下の爆心地に立った。今は周囲にビルが乱立、その面影はない。「長崎の鐘」で有名な永井博士も被爆者の一人だが、彼は病床で「科学はすごい」と呟いたと言われる。科学者たちの発想は我々と違う。1951年に行われた日本学術研究者へのアンケート結果は「コストを考えず自由に研究する意欲が湧いたのは戦争中だった!」。

 1月5日の日経夕刊は「イランの原子力長官が高濃縮前のウラン核弾頭50個分貯蔵していると表明」と報じたが、プルトニウムの保有に関しては、日本は世界一だ。先日、キッシンジャーが「文化と歴史と技術の日本が核兵器を持っていない。そんな不思議なことが・・・」と言ったが、タテマエはともあれ、ホンネの部分では、そう思っている人は多いのでは?

 1月1日、EUにブルガリアとルーマニアが新たに加盟、27ヵ国5億人体制になった。これで米国を凌駕する経済圏となり、06年末にはユーロ紙幣がついに米ドルを抜いた。米国の覇権が徐々に衰退し、欧州が浮上してきた。ルーマニアは「ローマ人の国」という意味で、いよいよ「ローマ帝国の復活か」を予感させる。世界支配をめざす連中は足場を固めた。

 安倍首相は新年早々にヨーロッパを歴訪、NATOなどの会議では一歩踏み込んだ発言を行った。また、今度の参院選では「憲法改正」を正面から訴えるという。これは国民向けというより、世界の流れに日本を乗せるという意思表示ではないか。日本にとって石油ほか資源が欲しい。それを確保するために、世界支配の連中に「よろしく」と言ったと私は思う。

 先日、霞ヶ関のある局長と私の問答、「宇野さん、国を治めるのに一番難しいことは何だね?」「わかりませんね」。そのまま長い沈黙が続く・・・「どんなことかわかりませんか?」「・・・」「国民が賢くなることです。それが一番難しい!」。要は私に、「いいかげんに止めてくれ、国民が賢くなったら困るから」ということ。真実は為政者にとって都合が悪い!

 「イラン戦争」の確率が次第に高まってきました。結局、ブッシュ大統領のイラク増派も、形勢逆転を狙うチェイニー副大統領などネオコンの強いプッシュによるもので、危険な賭けだ。(1.24)


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